前回は、どのような手段で親に気持ちを伝えるか、メリットとデメリットをまとめました。
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最終回である今回は、私が実際に両親に渡した手紙の全文を、身バレ覚悟で公開します。
ににの手紙全文
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お父さん お母さんへ
今回は私を旅行に連れて行ってくれて、どうもありがとう。
この手紙は出発前日に書いていますが、きっと一生ものの思い出になったことと思います。
さて、この手紙を書いたのは、ふたりにお願いがあるからです。
それは、私だけ真如苑をやめさせてほしいというお願いです。
私は真如苑に関する話を聞いたり帰苑することが苦痛で、特にここ数か月間は体調に影響するほどでした。
私がお母さんの望む通りにしていれば私たちは仲のいい家族でいられて、お父さんの体調にも影響しないだろうと思っていました。
なので本当の気持ちを隠していましたが、そろそろ限界を感じています。
私は真如苑そのものは否定しません。
お母さんみたいに真如苑に救われている人がたくさんいるからです。
でも、たまたま私はそうではありませんでした。
そして、真如苑を信仰しているお母さんはとても生き生きとしていると思います。
そんなお母さんが輝いて見えます。
だから、お母さんの信仰も否定しません。
お母さんに真如苑をやめてほしいとも思っていません。
私だけやめさせてほしいんです。
お母さんは、私が真如苑の教えをやめることで私や家族が不幸になるんじゃないかと不安に思うかもしれません。
だけど、私は私なりの方法で家族みんなが仲良く幸せでいられるような方法を探していこうと思っています。
私が真如苑をやめることを認めてくれるなら、お父さんお母さんと距離を置いたりしようとは思いません。
やめ方についてですが、はっきりと区切りをつけるため、正式な手続きをもって退会させてください。
もしまた真如苑を信仰したくなったら、その時は自力で入会します。
ふたりが認めてくれたら、そのあと自分で最寄りの支部に行って退会手続きをし、それが済んだら道具をお母さんに返します。
やめたあとに他の宗教に入信する予定はありません。
あと、真如苑はやめるけど、お母さんの真如苑に関するパソコン仕事は手伝います。
集会の準備なども、今までと変わらず手伝いたいと思っています。
でも、帰苑することや集会への参加などは体調に影響しそうなので難しいです。
お父さんお母さんの望みを叶えてあげられない親不孝な私でごめんなさい。
こんな私だけど、どうか私の信教の自由を認めてください。
にに
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※個人情報は、表現をぼかしています。
親の反応
これを読んだ両親は、私が宗教をやめることを許してくれました。
母は数日間落ち込んでいたそうで、頻繁に来ていた電話も約1週間来ませんでした。
しかし、2週間経った現在は元と変わらない様子です。
会ったときの様子も変わらず、帰省した私のために美味しい食事を用意してくれていました。
父は「自分も信じているわけではないが、母との関係のために自分はこのまま宗教をやめない。」という考えを私に教えてくれました。
「仲を保つために宗教はやめない方がいい」という父自身の考えは変わらないですが、私の考えは私の考えとして尊重してくれているみたいです。
退会手続きについて
両親から返事が来た6日後、退会手続きに行ってきました。
許可をもらえた時点で安心感はありましたが、ここで退会手続きを後回しにすると、両親の気が変わるかもしれないので……。
なお、明確な退会方法のない宗教も多いそうなので、自分のやめたい宗教のやめる方法を調べておくことをおすすめします。
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私の場合は、書類を書いて提出するだけでした。
ちなみに、明確なやめ方のない宗教をしっかりとやめたい場合、内容証明を作成して送る方もいるそうです。
退会の関係で困ったときは、弁護士さんに相談するとよさそうですね。
必要なのは準備、尊重、勇気
私が宗教を退会するまでに大切にしたのは、入念な準備、信者である相手への尊重、そして一歩踏み出す勇気でした。
この方法で万人がうまくいくわけではありません。
しかし、少なくとも私の場合は、この方法で両親との仲を保ちつつ、宗教を強制されない家庭にたどり着くことができました。
宗教二世で活動を強要されている皆さん、辛いことや苦しいことが多々あると思います。
両親に気持ちを打ち明ける決心がついて実行に移すとき、このブログがあなたの助けになれば幸いです。
あなたはひとりではありません。
もし誰かに気持ちを吐き出したくなったら、このブログやTwitterにメッセージをください。
私は非力なので、解決につなげるのは難しいですが、お話を聞くことであなたの苦しみを少しだけ軽くすることができるかもしれません。
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