宗教二世信者をやめたいあなたへ ②準備編

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前回の記事では、現状の把握や未来を予測することによって、宗教二世が両親に気持ちを打ち明けるための心構えを行いました。

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ここから私は、もし説得が失敗した場合の準備を行いました。

まだ思いを打ち明けるまでに時間がある場合、準備するに越したことはないと思います。

備えすぎて困ることはないはずですからね。

目次

相談実績を作ろう

以前の私は、自分が新宗教二世であることを、ほぼ誰にも打ち明けないでいました。

「言っても現状が変わるわけではない」「気持ち悪がられて避けられるかも」と思っていたからです。

しかし、私は未来予測をしたときに「家族が無理やり追いかけてくる」というパターンを想定しました。

その場合は、家族の知らない場所にどうにか逃げなければいけません。

しかし、私にその経済力はないというのが現状です。

なので私は、作戦決行直前にできるだけ多くの友人に「新宗教二世として生まれ、活動を強要されていて辛い。近々、両親に気持ちを打ち明ける予定だ。」と思い切って打ち明けました。

それを聞いた友人は、誰も私を差別しませんでした。

それどころか、中には「何かあったらいつでも相談して。一緒にごはん行こう。」「困ったらうちに泊まりにおいでよ!」と言ってくれる友人、さらには「住み込みの仕事、紹介しようか?」と言う友人までいたのです。

また、「辛い」と周りに伝えておくことによって、何かが起こった際に重要な証言者になってくれる可能性があります。

なので、私は友人の他にも主治医や作業所のスタッフ(職場の上司)にも、このことを伝えました。

周りに人が全然いないという方は、ぜひTwitterなどのSNSで仲間を探してみてください。

悩みを呟いておくことで、これから説明する「証拠作り」にもつながるかもしれません。

証拠を残そう

日記を書いている方、SNSやブログで宗教に関する愚痴を呟いている方、親から宗教活動を強要するメールやLINEが来ている方……。

それらは、あなたが苦しんでいたことの証拠になるかもしれません。

少しでも心当たりのある方は、それらを保管しておくとよさそうです。

印刷したりバックアップをとって、原本が消えてしまったときの対策までできればベターです。

これらは情報の改ざんなどの可能性があるため、法的に有効かといわれると微妙です。

しかし、自分ができる範囲で残せるものを残せば、それらが後に有利にはたらくかもしれません。

また、余裕があればボイスレコーダーやスマートフォンなどに、宗教活動を強要されているとわかる音声や動画の証拠を残せると、上記の物よりも決定的な証拠になりそうですね。

避難先の目処を立てよう

「相談実績」の項目でも触れましたが、両親がしつこく追いかけてきたとき、一人暮らしをしている家に押しかけてくるかもしれません。

実家住まいの方は、そもそも家から抜け出すのが難しいと思います。

貯蓄がしっかりとある方は、しばらくホテル暮らしをしたり、引っ越すなどの方法で避難が可能でしょう。

私の場合、さきほど「うちに泊まりにおいで」と言ってくれた友人の話をしましたが、友人がいつでも人を泊めてあげられる状態とは限りません。

そこで、他の友人が「シェルター」というものを教えてくれました。

シェルターとは、暴力、病気、お金が足りず住む場所や食べるものが無いなどの事情で生活に困る人たちを一時的にかくまってくれる場所です。

私の場合、これらの例にぴったり当てはまるわけではありません。

しかし、万が一の時に逃げ込めるよう、近くにあるシェルターを調べ、そのサイトをスマホのブックマークに保存しておきました。

ただし、シェルターは特にDVの被害者を守る施設が多く、女性しかかくまってもらえない施設もあります。

少なくともそのシェルターの条件に自分の性別が当てはまっているかどうかだけは、確認しておいたほうがよさそうです。

実家の荷物整理

私の場合、実家にたくさんのものを置いて一人暮らしをしていたので、実家に帰省して自分のものを整理しました。

こうすれば、万が一絶縁になったときに親の手を煩わせずに済み、大事なものを守れます。

ただし、一気にやりすぎると大切なものまで捨ててしまったり、疲れて体調を崩す可能性があります。

私はこれで体調を崩し、作戦決行が延期になりました。

自分の体力と相談しながら、無理のない範囲で行うことをおすすめします。

準備はできましたか?

私の場合、大きなトラブルには見舞われず、平和的に解決することができました。

父が無信心であり、抑止力になってくれたという可能性もあります。

しかし、両親が二人とも宗教信者である場合、その説得の難易度はかなり高いものになるでしょう。

宗教二世にとって、両親へのカミングアウトは人生を大きく変えるレベルの出来事です。

しっかりと備えて、実行に移すことをおすすめしたいです。

次回は、説得内容の方向性について、私が考えていった過程をお伝えします。

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この記事を書いた人

新宗教「真如苑」の元二世信者で、多趣味なアラサー女性。円満に宗教を退会した現在は、宗教と適度な距離を保ちつつ生活中。

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