新宗教二世の私の信心が消えたきっかけ

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私は幼少期から某新宗教を信じるよう教育されてきました。

しかし、19歳のときに、とあるきっかけがあって所属している宗教の教義を信じなくなりました。

この記事では、母の教育によって新宗教を信じていた当事者の私から信仰心が消えるまでのエピソードを書いていきます。

目次

不真面目だけど信じてる

私は熱心な新宗教信者である母のもとに生まれ、数週間に一度は必ず宗教施設に通わされていました。

幼少期からの教育ということもあり、教義の内容はみっちり叩き込まれていました。

しかし、人格に若干難のある母への反抗心からか、熱心な活動してはいませんでした。

要するに私は「信じているけど活動は面倒くさい」という不真面目な信者だったのです。

つまらさなさそうな子供

不真面目なので周りの友達を勧誘することもありませんでしたが、友人の中には、私の言動や母親たちのウワサ話で察している人もいたみたいです。

しかし、運よく偏見のない友人に恵まれたため、友人関係に支障はありませんでした。

終わりのはじまり

東京の大学に進学した私は、一歳年上の男性とお付き合いをはじめました。

彼はいかにもな一般的な若者という言動がありつつも、非常に懐が深く、周りに友人が絶えない人でした。まあ最終的に遠距離恋愛中に浮気したのを隠しながら別れ話もちかけてきたんですけど

19歳だった、とある寒い日。

母に「週末、宗教施設に行ってきなさい。」と言われた私は、嫌々ながらも「まあしばらく行ってなかったしなあ……。」と行くことに決めました。

その後、彼に週末の予定を聞かれ「○○(宗教施設がある地名)に用事があるんだよね。用事が終わってからは会えるよ。」と答えました。

暇だった彼は、私が用事を足しに行く途中までついてくることになったのです。

公共の場で大号泣

当日、電車を降りて目的の場所の最寄り駅についたところで、彼に「そういえば何の用事なの?」と聞かれました。

恵まれた友人の中で過ごした世間知らずな私は「世の中では新宗教への批判的なイメージが強い」という事実を知らず、素直に「○○教の施設に行くんだよ。」と答えました。

すると宗教に抵抗がある彼は顔色を変え、そこからまくし立てるように言いました。

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は?ににって宗教の信者なの?マジで?

ほんとに信じてるの?そんなもん嘘に決まってるじゃん!

ほらこれ(携帯電話の画面見せてくる)、○○教って新興宗教でしょ?

新興宗教信者の彼女とか無理なんだけど……。

その宗教これからもやるっていうなら別れよ!

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私は幼少期からその宗教の教義が絶対的に正しいものとして教えられながら育ちました。

その宗教の教義には道徳的な教義がふんだんに盛り込まれており、その宗教にどっぷり浸かりながら育った結果、自分という人格の根底がその宗教そのものになりました。

その時の私はその宗教を否定されると、私そのものが否定されているような気分になる状態だったのです。

彼からの言葉を聞いた私は、相手の言っていることはよくわからないが、とにかく批判されているということだけはわかるという状態に陥りました。

私の信じていた宗教では「伝統宗教からたどり着いた真の宗教なので新興宗教ではない」という話が教義に盛り込まれていたので「違う。新興宗教じゃない。そう言ってた。」と繰り返し言いながら大号泣しました。

駅の中で、宗教を批判する言葉を言い続ける彼と、大号泣している私。

揉める中で改札や併設のデパートを出たり入ったり……。

さぞ迷惑な客だったことでしょう。当時を思い出すと本当に申し訳ないです。

まともな話し合いができるはずもなく、その日はそのまま解散することになりました。

冷静な言葉と愛

数日後、冷静になった彼は私に謝ってくれました。

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この前はごめん。

もともと宗教が嫌いで、拒否反応が出て強く当たっちゃったんだ。

僕はその宗教は信じられないけど、ににのことが好きだから、ににが信じているっていうならそれでもいいよ。

これからも付き合っていこう。

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その彼の言葉からは、深い愛を感じました。

そして「彼を宗教に巻き込まない」という約束のもとで、彼とのお付き合いを続けることになりました。

芝生に寝転がる男女

モヤモヤの正体

それから数週間、宗教の話題に触れることなく今まで通りのお付き合いをしていた私ですが、心の中にモヤモヤとしたものが残っていることに気づきました。

[st-kaiwa1]この宗教の言ってることって、本当なのかな?[/st-kaiwa1]

「疑念」というものは、一度植え付けられるとあっという間に成長していきます。

それからは母から宗教の話を聞くと冷めたような気分になり、宗教施設に行くと今まで特別な人に見えていた偉い人がただのおばさんにしか見えなくなっていました。

こうして、私の中から信仰心が消えたのです。

最後に

信仰心が消えてから10年近く経ちましたが、信じてもない宗教のすばらしさについて長期間聞かされ続けるのは精神的負担が大きいです。

最近は体調に影響が出ているレベルなので、私だけ退会させてほしいというお願いを両親に近日中にする予定ですが、果たしてうまくいくかどうか……。

次の記事では、このきっかけを踏まえて「宗教信者への説得について私が思うこと」を書く予定です。

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【追記】その後、両親の説得に成功し、宗教を退会できました。

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この記事を書いた人

新宗教「真如苑」の元二世信者で、多趣味なアラサー女性。円満に宗教を退会した現在は、宗教と適度な距離を保ちつつ生活中。

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